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常善寺だより の記事一覧

全国高校野球選手権 香川大会

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常善寺だより

夏になりますと妻と一緒に生島のレクザムスタジアムへ高校野球の応援に行くことが毎年の楽しみになっております。二人の子どもたちのおかげもあり、応援する高校の数も自然と増えてまいりました。昨日は私と長男の母校の応援でした。

高校野球の試合の始まりは互いの選手を讃えあい、健闘を祈る応援団のエール交換から始まります。三塁側から太鼓の音が「ドドン」と鳴り響き、調子を合わせながら一塁側へと向けて「フレーフレー〇〇高!」と、相手校の名を敬意を込めて呼びかけます。

その声に応えて一塁側では温かい拍手が起こり、それがやがて球場全体を包み込むように広がっていきます。そして、今度は一塁側から三塁側へと同じようにエールが送られます。

サイレンが鳴り響くと両校の選手たちがホームベースを挟んで整列し、礼をして、いよいよ試合が始まります。

高校野球の面白さは、もちろん自分が応援している高校が勝つことにもありますが、それ以上に選手一人ひとりのプレーに、これまでの厳しい練習に耐えてきた姿が映し出されること、そしてどのような場面でも仲間を信頼し合っている姿が見られることにあります。

たとえば、ぼてぼての内野ゴロでも全力で一塁へ駆け抜ける姿。
手を出したくなるような球をじっと見送り、四球を選んで次につなげた瞬間にガッツポーズを見せる選手。
バント処理をミスして一塁へ送球できなかった仲間に「大丈夫、大丈夫」と笑顔を送る選手。

それぞれの姿に、日々の努力とその中で育まれた仲間との信頼関係、そしてこのひと試合にかける思いが垣間見えます。

試合が終わり、応援団は勝てば『健闘をたたえて』負けた場合は『日本一を祈って』と、相手にエールを送ります。仲間の激励とともに戦った相手にも敬意を込める、その姿は何度球場に足を運んでも心打たれるものがあります。

まだまだ夏は始まったばかり。法要の合間を見てタオルとうちわを手に、また応援に参ります。

夏参り・お虫干し法要

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昨日は夏参り・お虫干し法要が常善寺にて勤修されました。午後には、ついに35度を超える猛暑日となり、外を歩くだけでも汗ばむような厳しい暑さを感じる中、多くの門徒様が参詣していただけました。ありがとうございます。


常善寺の夏参りはお虫干しも兼ねております。地獄絵図や曼荼羅など常善寺に残る掛け軸などをお虫干し展示しておりますが、私がまだ小学生の頃はこのお虫干しが大変嫌いでございました。何気に広間のふすまを開けると、なんとも恐ろしく生々しい地獄の掛け軸がございました。子どもの私にとっては少しばかりトラウマになるほどのショックがあり、数日は一人でトイレに行けなかった思い出がございます。
僧侶となりお虫干しの準備をするようになって改めてその掛け軸を眺めておりますと、そこに描かれているのは地獄だけではなく、喉が針のように細くお腹がぷっくりして、いつでも足りない足りないと飢えている餓鬼、常に争いごとをしている阿修羅、誰かにもたれかかって自分では何もできない畜生などが描かれていたことが分かりました。そこに描かれていたことは死後の世界ではなく、生きている私自身であったのかも知れません。まだまだ足りないと餓鬼になったと思えば畜生となり、少し自分の物差しから外れてしまうと腹が立ち阿修羅になる、私自身を見ているようでございました。

夏参り・お虫干し法要が終わると次は子どもの集いでございます。今年も20名以上の方が参加していただけるようでございます。慣れない紙芝居を練習しながら今年も子どもの集いを楽しみにしております。

お二十日講

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本日はお二十日講がございました。お二十日講とは常善寺にて永代経や報恩講などの大きな行事がない月の二十日に行っているお講でございます。(二十日が土・日曜日の場合には日にちを変更することがございます。)私が生まれるより前から行われております。
ご門徒の方々が朝早くから饂飩のお斎の準備をしている音、本堂でご法話をしている説教師の独特な語り口。そのお話にうなずき、笑っているご門徒の姿を子どもの頃から見ておりました。昭和、平成時代の夏の暑い日に、うちわで仰ぎながら、ラムネを飲みながら本堂に集まっておりました情景は大変懐かしいものです。二十日に「お」をつけて「おはつかこう」と呼ばれることにも昔から大切にしてきた行事であることがうかがえます。
今では仏法もインターネットを通してお聴聞できる時代でございます。しかしながら「おお、ようきたの」と互いに話しながら本堂に集まり、お聴聞し、膝をつき合わせながら饂飩を頂くひと時もありがたいものではないでしょうか。

昔とは違い、今の常善寺の本堂・広間には冷暖房が完備されております。少しでも興味がございます門徒様はお気軽に参加していただけたら幸いでございます。

装飾
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